ポワソン・ダヴリルをつくる [めしのこと]
「ポワソン・ダヴリル (poisson d'avril)」とはフランス語で「4月の魚」。
なんでもこの時期サバが入れ食い状態らしく、
「バカめ〜」ということで四月馬鹿の意味に…。
いえなんだか春分の日からだった年の始まりが1月1日に改められた後、
新暦に納得できない人々が、旧暦正月の祭りが終わる4月1日ごろに
シャレで嘘っこの新年のお祝いや贈り物をしたのが始まりだとか云いますよ!
ね、なんかちょっとよくない?
もともとエイプリルフールが好きで
「雪が降ってるよ!」と妹を叩き起こすなど輝かしい戦歴を誇るワタクシですが
起源となったこの言葉と由来を知って一層好きになったのだった。
フラ語の響きも日本語の響きも、字面もすきだー。
(注:確認のため検索したら、由来にはニュアンスの違うものも含め諸説あるらしいです。えええー。)
さて話をあちらに戻すと
魚の形に切った紙だかを気付かれないように他人の背中に貼り付けて遊ぶ、というのや
魚の形のチョコやらケーキやパイを食べる、などという習慣があるらしい。
魚の形だけど魚じゃないよ、お菓子だよ、ということかな?
むー!それ、やりたい!
今日はインド大使館の「桜チャリティーバザー」に行く予定だったのだが
天気が悪いということで昨日に変更になっていたのを昨日の夕方まで知らずスルー。
せっかく時間ができたなら、1日遅れだけどちょっと作ってみようじゃないか!
本格的なパイ作りは初めて。
オーブンがなかった頃、無水ナベでも出来ると聞いて悪戦苦闘して生地を作り
2〜3時間かけて出来た生煮え(焼け、ですらなかった)のアップルパイを食べた時に
お菓子は買うに限ると固く誓って…いたんだった、そういえば。
いやあ大人になったもんだ、
冷やしたバター1箱分を12センチ角にのばす、というレシピが不可能と気付くやいなや
レンジで少しやわらかくするくらいの知恵はついたよ、こどもだった頃の私よ。
のばしたバターを、やはり正方形にのばした生地でふろしき包みみたいに包む。
それを細長くのばし三つ折りにして90度回転、また細長くのばして三つ折りにして…
と繰り返すことで生地・バター・生地…という薄い層を作るのだが、
この作業が大変、おもしろい。
むずかしそう&めんどくさそうと敬遠していたのだが
下手に「バターを米粒大にきりこむ」なんていうレシピより楽だし、
生地がなめらかーでのばしやすくて楽しい!いいわコレ、クセになりそう!
いちいち冷やさねばならぬのは面倒だけどね。
手で書いた型通りに2枚切り抜き、そのうち1枚は1センチほど輪郭を残して中は抜く。
2枚を溶いた卵黄で貼り合わせて焼く。
中の部分にカスタードクリームを乗せて苺を乗せて、変形ミルフィーユにするのだ!
わーいわーい!
とか思ってたんだけど。
かわいくは出来たんですが |
この厚さはどうだ(約8cm) |
オーブンの中でズムムと膨らむのを見て4月の魚にバカにされた気分になったとさ。
いやー空気穴開けるの忘れた、とかいうレベルの話じゃないね。
生地が厚かったかな?
しかし成功と言っていい層だよ、ね?ね?
ま実用には耐えないがな、
いくらパイの味がよくても、カスタードや苺とのバランスが取れてこそだなと再認識。
なにごとにも大切なのは調和だ、
などと思いつつハラハラとくずれるパイを噛みしめる。ああ喉が乾く。
そうだあちらじゃ嘘から出た真を狙って告白、っていうのもあるらしいですよ!
いやあ若いモンはええのうー。
コメント 0