Be TARO! [いろいろのこと]
今日はフォーラムでのライブ前に汐留に。
日テレプラザで公開している岡本太郎の壁画「明日の神話」を見に行ったのだ。
最初にその存在を知ったのは「お宝なんでも鑑定団」だったように思う。
「明日の神話」は太郎が依頼を受けて描いたメキシコの新築ホテル用の壁画だった。
しかし経営状態の悪化によりホテルの開業は頓挫。
すったもんだの中で長年行方不明になっていたそれが、
つい最近になって倉庫だか駐車場だかなんかで発見されたのだ。
芸術家って作品に及ぶまでドラマチックだなあ、と私は羨望のまなざしで見ていた。
(注:2003年に30数年ぶりに資材置き場で発見されたそうだ!)
重いし大きいし壊れているしで大変だけれど、この作品はなんとか修復して日本へ、
と岡本敏子さんが言っていた…ような気がする。
そこはウロ覚えなんだけれど
そうだよな、岡本太郎の傑作なら国の宝だもんな、なんとかしてもらわないと!
日本もこういうことにもっと金を出すようにしないと!と思ったのは覚えている。
気がついたらいつも読んでいる「ほぼ日刊イトイ新聞」サイト上で
「明日の神話再生プロジェクト」などというのが始まっていた。
テレビ局とタイアップ、などというマスコミらしいやり方に関しては
個人的にはいろいろ考えるところもあるけれど、
広く親しまれなければ芸術ではないのならば、それはそれで十分アリだろう。
それよりなにより感動したのは
「TARO MONEY」という寄付金の制度だ。
詳細はリンク先を見てもらうとしてざっと説明すると
利益は全部、壁画再生のために寄付するという記念コインを発売したのだ。
なんとかなればいい、とは思ったけれど、
自分がなんとかできるとは思ってもみなかった!
言ってみりゃ芸術作品のパトロンだ。
しかもかつて、なんとかなればいいのにと祈った岡本太郎の作品。
なんとかしてやろう、と自分が協力できるなんて夢のようじゃないですか!
こんなに素敵なおかねの使い道が、いまだかつてあっただろうか!
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い、いやまあ現実は厳しくてね、
結局配る用ととっとく用のギリギリ2セットしか買えなかったんですけども、
いいじゃないか、気持ち気持ち!
あそうそうコインは1セット同柄4枚つづりでね、
カットして配れるようになっててね、
さらに1枚づつシリアルナンバーが振ってあって名前が登録できるようになってる、と
まったく隙なくロマンたっぷりなのです。
で、当日。
さすが巨大資本、新橋駅からシオサイトまでの地下通路これ一色。
結構早い時間に着いたのですが、ステージ?入場規制?なんだそりゃ。
先入観なく見たかったので、
作品や実際の展示に関しての最近の記事をきちんと読んでおらず、なんかわたわたする。
ちょっと並ぶと最近で見られるらしいと聞いて壁画の裏側で待つこと数十分。
裏から表へ回るとどーんと!
うわー!
でかい!
あざやか!
かわいい!
まったく素直なファーストインプレッションでございます。
厚みがあるんだ
中央の骸骨には多少の凹凸が。へー、知らなかった。
これは反核がテーマの絵で、そういや日本のゲルニカと聞いた覚えがあるけれど
アレに比べると、いや比べるまでもなく、「嘆き」がない気がした。
反核なのにいいのかなというくらい、美しい終焉のダンスを踊っているように見えた。
緑色の鳥っぽい生き物もかわいくてねー。
まあなんでもいいや、この迫力、この美しさ。
綺麗だー。
(でもスタッフの「笑っている」という説明はどうかと思うが)
あ、
壁画が見えるベストポジションには太郎と敏子さんの写真。
岡本太郎がもうちょっと生きていたらどんなものを残したんだろうか。
(しかし調べたら96年没、享年84!ええ!?私がギリギリ知ってる岡本太郎ってどの時代だったんだ?記憶混濁)
敏子さんも、もうちょっとだったのにね。(2005/4/20逝去)
ちょっとしんみりしてしまう。
は!でも忘れちゃならねぇ、
「TARO MONEY」の最初の一個はここで開封して渡そうと思っていたんだ。
胸いっぱいでうまく説明できないまま、とにかく渡す。
太郎さん、TARO MONEYともだちにあげましたよ
うん、なんだか説明できないけど、いいなー。
なんだろう、分かち合える気持ち?手渡しできる芸術?
とりあえず岡本太郎に似合う
たのしくて気持ちの広がるやり方っていうのがいいね。
8月末までここで公開して、そのあとの行く先はまだ決まっていないのだという。
もう一回、ぷらりと見に行けたらいいな。
-----思い出し日記*20060827著
8/31、フィナーレ見てきました!こちらからどうぞ!
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